injectノード¶
概要¶
injectノードは、フローを手動または指定したタイミングで実行するための起点ノードです。
ロボシュタインでは、作成したフローをテスト実行したい場合や、定期的に処理を実行したい場合に使用します。
例えば、外部APIの定期確認、Webサイトの疎通確認、毎朝決まった時刻の処理実行、デモフローの手動実行などで利用できます。
injectノードは入力ポートを持たず、指定した値を後続ノードへ渡してフローを開始します。

具体的な活用例(手動でフローを実行する)¶
作成したフローを手動で実行し、後続処理の動作確認を行う例です。
フローのイメージ図¶

① injectノードでフローを開始する¶
injectノードの左側にあるボタンをクリックすると、フローが開始されます。
例えば、Webサイトの応答確認フローを作成している場合、injectノードのボタンをクリックすることで、すぐにhttp requestノード以降の処理を実行できます。
② 後続ノードへ値を渡す¶
injectノードでは、後続ノードへ渡す値を設定できます。
例:msg.payload に文字列「test」を設定する
このように設定すると、後続ノードでは msg.payload の値を使って処理できます。
③ 定期実行にも利用できる¶
injectノードは手動実行だけでなく、一定間隔や指定時刻で自動実行することもできます。
例えば、5分ごとにWebサイトの応答確認を実行する、毎日9時に集計処理を実行する、といった使い方ができます。
設定項目一覧¶
| 必須 | 項目名 | 説明 |
|---|---|---|
| 名前 | フローエディター上で表示されるノード名を任意で指定できます。 | |
| プロパティ | 後続ノードへ渡す値を設定します。初期状態では msg.payload と msg.topic が設定されており、「追加」ボタンで任意のプロパティを追加できます。 |
|
| Node-RED起動の○秒後、以下を行う | チェックを入れると、デプロイ時やインスタンス起動時に、指定した秒数が経過した後で自動実行します。 | |
| 繰り返し | 一定間隔または指定時刻で繰り返し実行する場合に設定します。 |
設定画面の「inject実行」ボタンを押すと、編集中の設定内容でその場で実行することもできます。
プロパティについて¶
プロパティでは、injectノードから後続ノードへ渡す値を設定できます。
| プロパティ | 内容 |
|---|---|
msg.payload |
後続ノードへ渡す主な値を設定します。 |
msg.topic |
件名や分類など、処理の識別に使う値を設定します。 |
| 任意のプロパティ | 「追加」ボタンで、msg.xxx のように任意の値を追加できます。 |
例えば、以下のような値を設定できます。
msg.payload = "実行テスト"
msg.topic = "manual-test"
この状態でinjectノードを実行すると、後続ノードへ指定した値が渡されます。
値の種類について¶
各プロパティの値は、入力欄左側のプルダウンから種類を選択できます。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| flow. | フローコンテキストの値を使用します。 |
| global. | グローバルコンテキストの値を使用します。 |
| 文字列 | 任意の文字列を設定します。 |
| 数値 | 数値を設定します。 |
| 真偽 | true または false を設定します。 |
| JSON | JSON形式のデータを設定します。 |
| バッファ | バイナリデータ(バッファ)を設定します。 |
| 日時 | 実行時点の日時を、ミリ秒単位のタイムスタンプ(例:1791967278308)で設定します。 |
| JSONata式 | JSONata式を使用して値を設定します。 |
| 環境変数 | 環境変数の値を使用します。 |
| msg. | 他の msg プロパティの値を使用します。 |
通常のテスト実行では、「文字列」「数値」「真偽」「JSON」「日時」を使用することが多いです。
新しく配置したinjectノードでは、msg.payload に「日時」が設定されています。
手動実行について¶
injectノードは、フローエディター上のボタンから手動実行できます。 作成中のフローをすぐに動かしたい場合や、後続ノードの動作確認を行いたい場合に便利です。
injectノード → debugノード
この構成にすると、injectノードから送信された値を確認できます。
また、以下のように外部API確認の起点としても利用できます。

起動時の実行について¶
「Node-RED起動の○秒後、以下を行う」にチェックを入れると、デプロイ時やインスタンス起動時に自動でinjectノードを実行できます。 起動直後に一定の初期処理を行いたい場合や、フロー開始時に状態確認を行いたい場合に使用します。
例:「Node-RED起動の 0.1 秒後、以下を行う」にチェック
この場合、フローの起動後、指定した秒数が経過したあとに実行されます。
繰り返し実行について¶
injectノードでは、「繰り返し」で指定した条件で繰り返し実行できます。
| 設定 | 内容 |
|---|---|
| なし | 自動実行しません。手動実行のみ行います。 |
| 指定した時間間隔 | 指定した秒・分・時間ごとに実行します。 |
| 指定した時間間隔、日時 | 指定した時間帯・曜日の中で、一定間隔(分)ごとに実行します。 |
| 指定した日時 | 指定した時刻・曜日に実行します。 |
一定間隔で実行する例¶
「指定した時間間隔」で 5 分を指定
Webサイトの応答確認やAPIの定期確認などに利用できます。
指定時刻に実行する例¶
「指定した日時」で時刻 09:00、曜日をすべて選択
日次処理や定時通知、定期集計処理などに利用できます。
スケジュールノードについて
ロボシュタインには、定期実行の起点として利用できるスケジュールノードも用意されています。
実行除外期間(休日など)を設定したい場合など、より細かくスケジュールを管理したい場合はスケジュールノードをご利用ください。
利用例¶
例1:フローを手動でテスト実行する¶
作成中のフローを手動で実行する例です。

設定例:msg.payload に文字列「テスト実行」を設定
injectノードのボタンをクリックすると、後続ノードへ指定した値が渡されます。
例2:Webサイトを定期確認する¶
一定間隔でWebサイトの応答確認を行う例です。

設定例:繰り返し「指定した時間間隔」で 5 分
この構成にすると、5分ごとにhttp requestノードが実行され、Webサイトの応答確認を行えます。
例3:毎日決まった時刻に処理を実行する¶
毎日9時に定期処理を実行する例です。

設定例:
- 繰り返し:指定した日時
- 時刻:09:00
- 曜日:月曜日〜日曜日
日次レポート送信や定時確認処理などに利用できます。
例4:後続ノードへJSONを渡す¶
後続ノードの動作確認用にJSONデータを渡す例です。

msg.payload の値の種類を「JSON」にして、以下を設定します。
{
"host": "server01",
"status": "error",
"level": "critical"
}
この状態で実行すると、後続ノードでJSONデータ(オブジェクト)を利用できます。
注意点¶
変更後はデプロイしてから実行する¶
injectノードの設定を変更した場合、デプロイするまで変更内容は反映されません。 設定変更後にノードのボタンから手動実行する場合は、先にデプロイしてください。
定期実行の間隔に注意する¶
繰り返し実行の間隔を短くしすぎると、外部APIや後続処理に負荷がかかる場合があります。 API連携や通知処理を定期実行する場合は、実行間隔や処理時間を考慮して設定してください。
起動時実行と繰り返し実行の組み合わせに注意する¶
「Node-RED起動の○秒後、以下を行う」と「繰り返し」を両方設定すると、起動時に一度実行されたあと、指定条件に従って繰り返し実行されます。 意図せず複数回実行されないよう、用途に合わせて設定してください。
同じ処理を複数のinjectノードで実行しない¶
同じ処理に対して複数のinjectノードを配置すると、想定以上に処理が実行される場合があります。 手動実行用、定期実行用など、用途が分かる名前を付けて管理してください。
本番環境での手動実行に注意する¶
injectノードはボタン操作でフローを実行できるため、本番環境では誤操作に注意してください。 再起動、通知、チケット登録、外部API更新など、影響のある処理につながる場合は、ノード名やフロー構成を分かりやすくしておくと安心です。
関連ノード¶
- debugノード:injectノードから送信した値を確認する場合に使用します。
- http requestノード:injectノードを起点に外部APIやWebサイトへリクエストする場合に使用します。
- switchノード:injectノードから渡した値をもとに処理を分岐する場合に使用します。
- changeノード:injectノードの後で値を追加・変更する場合に使用します。
- functionノード:injectノードから開始した処理で複雑な加工を行う場合に使用します。
- メール送信ノード:定期通知やテスト通知を送信する場合に使用します。
- スケジュールノード:実行除外期間などを含めて定期実行を管理する場合に使用します。
まとめ¶
injectノードは、フローを手動または指定したタイミングで実行するための起点ノードです。
作成中のフローのテスト実行、デモフローの開始、外部APIの定期確認、毎日決まった時刻の処理実行などで活用できます。
後続ノードへ渡す値は、msg.payload や msg.topic などに設定できます。
また、起動時の実行や繰り返し実行を設定することで、定期処理の起点としても利用できます。
本番環境で使用する場合は、実行間隔、起動時の実行、手動実行による影響を確認したうえで設定してください。